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日本の自然災害について真剣に考える

タグ:地震 台風 ヒートアイランド現象  投稿:2018年09月08日
日本、特に関東地方にとって9月1日は重大な日です。
9月1日は、95年前に関東大震災が起きた日であり、かつての学校では二学期の始業式(9月1日)に避難訓練をするのが定番となっていました。(近年は夏休みの期間が変わってきている)
この日に合わせ、NHKでは南海トラフ地震を中心とした地震の特集番組を放送し、想定される最大死者数32万3000人、最大被害総額1410兆円という予想を遥かに超える被害の大きさが、ネットなどで話題になっていました。

これは私に限ったことではありませんが、今まで書いてきた記事の内容には基本的に全て『大きな災害が起こらなければ』という言葉を頭に入れなければなりません。
現在の日本で語られている国防の問題や経済の問題も、全て大きな災害がないことを前提にして議論がされているわけで、たった1つの自然災害で全ての計画が頓挫する可能性すらあるわけです。
このような状況と、つい先日25年ぶりに非常に強い状態で上陸した台風21号の状況をみて、私は自然災害について1度真剣に向き合わないと思い、記事を書く用意をしていました。
そんな矢先、北海道で大きな地震が起こったのです。
これにはさすがにビックリしました。

日本には地震、火山噴火、台風という3つの突発的な自然災害があり、更に近年はヒートアイランド現象による猛暑やゲリラ豪雨なども大きな問題になっていますし、ここ何年かは連続して大雪の被害も出ています。
このような日本で起こる自然災害を1つ1つに分けて考えていきたいと思います。


日本の自然災害を真剣に考える@ 地震


現在、都道府県庁所在地及び北海道の支庁舎所在地で、30年以内に震度6弱の地震が起こる確率が出されているので、以下に記載します。

石狩(札幌市)   :1.6%※
渡島(函館市)   :1.5%
檜山(江差町)   :1.1%
後志(倶知安町)  :5.1%
空知(岩見沢市)  :10%
上川(旭川市)   :0.55%
留萌(留萌市)   :1.8%
宗谷(稚内市)   :1.1%
オホーツク(網走市):3.7%
胆振(室蘭市)   :8.5%
日高(浦河町    :70%
十勝(帯広市)   :22%
釧路(釧路市)   :69%
根室(根室市)   :78%
青森市       :5.7%
盛岡市       :4.6%
仙台市       :6.1%
秋田市       :8.1%
山形市       :3.8%
福島市       :7.1%
水戸市       :81%
宇都宮市      :14%
前橋市       :7.2%
さいたま市     :55%
千葉市       :85%
東京都庁      :48%
横浜市       :82%
新潟市       :13%
富山市       :5.2%
金沢市       :6.5%
福井市       :13%
甲府市       :50%
長野市       :5.7%
岐阜市       :27%
静岡市       :70%
名古屋市      :46%
津市        :64%
大津市       :11%
京都市       :13%
大阪市       :56%※
神戸市       :45%
奈良市       :61%
和歌山市      :58%
鳥取市       :5.7%
松江市       :3.8%
岡山市       :43%
広島市       :24%
山口市       :6.0%
徳島市       :73%
高松市       :63%
松山市       :46%
高知市       :75%
福岡市       :8.3%
佐賀市       :8.3%
長崎市       :2.6%
熊本市       :7.7%
大分市       :55%
宮崎市       :44%
鹿児島市      :18%
那覇市       :20%
参照データ:全国地震動予測地図2018年版の解説 −付録1-22−
※マークは、この資料が発表された後に震度6弱以上の自身が発生した地域

このデータを見ると、東京、名古屋、大阪という日本の人口集中地帯の3都市全てで、地震の確率が高くなっています。
この地域は日本経済の中心地でもあり、もし巨大な地震が起きれば人的被害・経済被害、共に大きな被害を被ることは確実です。

また、今回の北海道の地震や2年前の熊本の地震のような直下型地震はどこでも起きる可能性があり、6000人以上の人が亡くなった1995年の阪神大震災や、10万人以上の人がなくなった1913年の関東大震災も直下型地震によるものでした。
そして先にも記した南海トラフの地震では巨大な津波を伴うと想定されており、死者数は最悪32万3000人、経済損失は最大1410兆円にも及ぶという想定が出されています。
いくら日本が経済大国とは言え、これだけ大きな被害には耐えきれず、世界最貧国になってしまうことも指摘されています。
この南海トラフでの地震は、30年以内に70%〜80%の確率で起こると想定されており、非現実的な話ではなく明日起きてもおかしくない極めて現実的な危機なのです。


日本の自然災害を真剣に考えるA 火山噴火


全世界における日本の面積比率は0.25%に過ぎないですが、活火山の数は世界の7%を占めます。(海域面積の問題があるのでこの考えが必ずしも正しいわけではないが)
このような火山大国の日本では、いつどこで火山噴火が起こってもおかしくはありません。

その中で、特に注意しなければならない火山が日本最高峰『富士山』です。
富士山は美しい山として日本人で知らない人はいないでしょうが、実は活火山として過去に何度も噴火を起こしています。
この富士山が噴火すれば、場所にもよりますが、最悪の場合、溶岩は海にまで達し最長で30km程度の地点まで溶岩が流れ込む可能性があります。
しかし、噴火のタイミングはある程度の予測ができる上、溶岩の動きは遅いのでほとんどの人は逃げることが可能かと思われます。
少なくとも、溶岩による被害で何万人という死者はでないでしょう。

富士山の噴火では火山灰が南関東全域(埼玉、千葉、東京、神奈川)降り注ぐことも予想されているのですが、ヤバイのはこの火山灰なのです。
火山灰は水に濡れると(雨などが降ると)泥状になり、交通網が大混乱してしまいます。
東京は雪が降ると交通網が麻痺するすることは多くの人が知っているでしょうが、泥上の灰は雪のように溶かしてなんとかないため余計に厄介で、雪以上に交通の混乱が長続きすることが予想されます。

更にこの火山灰は、通信施設の機器や発電所などの故障を誘発することも考えられており、大規模な通信障害や停電も想定されています。
そして火山灰における1番現実的な危機は、送電線の漏電です。
濡れた火山灰は電気を通すため、富士山の噴火のような大規模な降灰に雨が重なれば、送電線の漏電があちこちで起こると想定されています。
世界最大の人口密集地帯である関東南部全域でこのようなことが起きると、早期復旧は不可能に近い状態になると予想され、首都機能・都市機能が完全に停止し多くの死者が出ると想定されるのです。

ちなみに、桜島の大きな噴火があった2013年8月18日の鹿児島の様子は以下の動画のとおりです。


動画で見る限り、このときの鹿児島市内の降灰量は1cmぐらいと思われます。
桜島の火山灰の影響で停電が起きたという話はあまり聞きませんが、富士山の噴火では場合によって横浜市でも10cm程度の降灰が予想されており、全然違う規模の降灰量になります。
上記の動画を見ると1cm程度の降灰でもかなりの恐ろしさなのに、これが10cmとなると想像を絶する世界です。
しかも横浜市は日本もっとも人口の多い市町村で、その被害は計り知れません。

しかし日本ではもっと危険な火山も存在しています。
例えば九州の南の海域にある鬼界カルデラなどがそうで、この火山が噴火すれば最大1億人が死亡するとの想定も出されているのです。
世界に目を向ければ更に危険な火山があり、例えばアメリカのイエローストーン国立公園の地下にあるマグマ溜まりが噴火すれば、人類は絶滅すると言われています。


日本の自然災害を真剣に考えるB 台風


台風は、上記した地震や噴火ほどの膨大な被害はないですが、1959年9月に上陸した伊勢湾台風は5000人近い死者が出ていますし、2005年の8月にアメリカを襲った有名なハリケーン『カトリーナ』は、1000人以上の死者が出しています。
更に2008年の4月から5月にかけて主にミャンマーを襲ったサイクロン『ナルギス』は、死者・行方不明者がおよそ14万人と甚大な被害を出し、今でも台風(ハリケーン、サイクロン)で亡くなる人は非常に多いのです。

日本は治水が進み台風で1000人を超えるような死者が出るようなことはなくなりましたが、場合によっては台風でも多くの死者を伴うような被害が出る可能性はあります。
例えば、台風が前線を刺激して大雨を降らし、都市部にある河川の堤防を決壊させるようなことが考えられています。
実際に2015年に茨城県常総市で起こった鬼怒川の堤防決壊はこのような形で起こっており、これが都市部で起こらないという保証はどこにもありません。
そして、もしこのようなことが東京の中心を流れる荒川で起これば、被害者は1万人を超える可能性もあります。
もちろん、そのようなことが起きないように東京近郊では、首都圏外郭放水路(中川の水を江戸川に流す施設)、環状七号地下調節池(神田川の水を一時的に溜める施設)、荒川第一調節池(荒川の水を一時的に溜める施設)などといった巨大な治水施設で洪水が起きないようにしているわけですが、東日本大震災のように予想を超えた災害の可能性は常にあるわけで、東京で堤防決壊が絶対に起こらないとは言い切れません。


日本の自然災害を真剣に考えるC ヒートアイランド現象に伴う災害


今年の夏が正にそうでしたが、近年、ヒートアイランド現象が原因と思われる猛暑が続いています。
70年以上超えることのなかった1933年に山形市で記録した40.8℃という気温を、21世紀以降何度も超えている状況を考えると、近年の都市部の気温は明らかに上がっています。
このことによる熱中症の問題は、今や日本全体で大きな問題になっていることは皆さんもご存知でしょう。

そして、この気温上昇に伴うゲリラ豪雨も近年問題になっている災害のひとつです。
自然の現象として、気温が上がれば上昇気流ができ積乱雲ができます。
これが、にわか雨のような一時的な雨を降らし、ある意味気温を調整しているわけです。
しかし、近年この現象が凄まじいレベルで起こっており、凄まじい豪雨が突発的に降り注ぎ大きな被害を出しています。


以上が、日本で起こり得る主な災害ですが、その他にも日本は世界最大レベルの豪雪地帯ですし、国土の73%が山地なため、地すべりなどの自然災害も起こりやすくなっています。
日本であまり起こらない自然災害は森林火災と干ばつぐらいで、それ以外の自然災害は世界最高レベルの発生率となっているのです。


では、これらの自然災害に我々はどう対処すればいいのでしょうか?
この答えは、

『正直わかりません』

私がわからないのは当然ですが、このことは専門家でも正確な答えは出せないでしょう。
個人的に安全な地に引っ越したいと考える人もいるかもしれませんが、上記で挙げた自然災害の全てを避けられるような場所は日本にはなく、どこもそれなりに危険です。
結局、自然災害の対処法は、建物の強度を上げることや万が一のための備えをしっかりしておくという当たり前の対応しかできないのが実情なのです。

ただ今回の台風21号の被害状況を見て思ったことは、大きな自然災害があったときは、学校や会社を積極的に休みする必要があると感じました。(当然、職種や部署によっては出勤しなければならないでしょうが)
このような提案をすると真面目な日本人は、災害時に休むための連絡網など意味のないシステムを作ってしまいがちです。

しかし私は、災害時には事前連絡なしで会社を休んでいいような社会秩序が必要なのではないかと思っています。

津波や火山噴火では一瞬の判断が生死を分けるため、『会社に連絡しなくちゃ』なんて考えている暇はありません。
おそらく、自然災害が起こり会社を休んでも実際何もなかったということがほとんどで、そのため休むことは良くないと思ってしまうかもしれませんが、これは数十年に1度起こるであろう大災害の予行練習と考え続けることが必要だと思います。
自然災害のたびに会社を休みにしていたら、経済的な損失が大きいと指摘する人もいるでしょうが、会社を休まないといけないような自然災害は、同じ場所では多くても年5回程度、平均すれば年2回にも満たないと思われ経済的な損出など微々たるものです。

以上、日本の自然災害について考えてみましたが、抜本的な対応や対策はなく、個人としてできることは、
・家具の倒壊防止
・水や食料などの備蓄
・早めの避難
・避難場所の事前確認
などという基本的な対策を行うことが1番大切かと思います。

posted by 3 at 23:44 | Comment(0)
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